映画「うまれる」のボランティア・スタッフの1人でもある、宮野杏子ちゃんが今月号の「VERY」に4ページに渡って、登場しています。
彼女が不妊治療にふみきるまでのストーリーが掲載されていますが、とても素敵な記事なので、ご紹介します。ぜひ、本屋さんに行ったときは読んでみてください。
不妊治療を開始したことを、雑誌の誌面上で公表するのはとても勇気がいったことなのではないかと思います。
でも、杏子ちゃんが、あえて、治療を公表したのは、ボランティアで映画のトランスクリプト(文字起こし)をしていく中で、不妊治療の末に「産まない決断」をした女性のインタビューやドキュメント、NHKの「特報首都圏」でも取材されていた、不妊治療中のボランティアさんたちの生き方に勇気をもらって、自分もたった一人でもいい、誰かの心に届くといいなと思ったから、というのです。
確かに、不妊治療をしている方たちにインタビューをすると、
・いつやめればいいのか分からない。ゴールが見えなくなってしまう。。。
・女性として否定されている気持ちになってしまう。。。
・親をはじめ、周りのプレッシャーが大きなストレスに。。。
・治療中は、だんなとの喧嘩が絶えない。協力してくれない。
などなど、体力的なことだけでなく、精神的につらくなっていく、という声をたくさん聞きます。
他の人にはなかなか言えずに、自分の中だけで、闘っている人たちがとても多いのではないかと思います。
でも、杏子ちゃんの記事を読んでいると、今の気持ちになるまでは、多くの葛藤があったとは思うけれど、気持ちよく、赤ちゃんを迎える旅を楽しんでいるように感じます。
「産んでも、産まなくても、私がこうして産まれてきた事が嬉しい」
と原点に立ち返り、治療を始めた自分に太い軸を持つことができたそうです。
そこまでの気持ちになれるまでには、いろいろな葛藤があったようで、私たちも、1つの問題提起として、
赤ちゃんを欲しいと願って不妊治療をすることは、本能なのか、エゴなのか、
ということはいろいろな先生たちにお聞きしていましたが、杏子ちゃんも、命の誕生を人間が操作してよいものか。。。。とも考えていたそうです。
そんな時、背中を押してくれたのは、大葉ナナコさんのインタビューの中での言葉だったそうです。
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「いのちのもとである精子と卵子は、絶対本人たちの体の中でしか出来ないのだから、自然に子どもを授からないっていうときに治療して授かろうという道を進むことをは、エゴでもなんでもないと思っています。
子どもが欲しいって思うカップルの精子と卵子を、お互い大事に大事に出会わせるっていうときに、身体を重ねる方法もあれば、メディカルなサポートを受ける方法もある。でも、絶対、心が重なってなければ治療しようねってことにも進まないわけだから、むしろメディカルなサポートを受けることが二人にとって自然だよねって事であれば、進むべき道だと思います。
手を繋いだり、お互いマッサージをしたり、肩を寄せ合ったり、肌と心と重ねて、それでサポートをいっぱい受けてって欲しいなって思います。」
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ミオファティリティクリニックの見尾先生は、【不妊は個性】とおっしゃっています。
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『足が速い人と遅い人がいるように、赤ちゃんができやすい人とできにくい人がいる。
それはそれぞれの個性。
赤ちゃんがほしい、という夢があるのであれば、医療はその夢を叶えるために、最善を尽くす。』
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これは、本当にそうだなぁ、と納得します。
不妊治療は、赤ちゃんをつくってくれるもの、ではなくて、赤ちゃんを迎えることで、パートナーのこと、赤ちゃんのこと、そして自分自身のことを考えるきっかけにもなってくれるものなんですね。
杏子ちゃんの勇気に拍手!
新しい旅の始まりに拍手!
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