『うまれる』と企業サポーター

『うまれる』のポスターやチラシをご覧になった方は、
あることに気づかれたと思います。

「このたくさん入っている企業のロゴは何だろう?」

と。
これは、

映画『うまれる』独自の『企業サポーター』という制度に
賛同いただいた企業さまたちのロゴ

になります。

これまでの企業と映像のお付き合いというのは、

・お金を出して企業の広告のための映像を作る

・資金を提供するかわりに、画面の中に企業のロゴや商品などを登場させる

・衣装提供などの協賛をする

という形が多く存在していました。

どうしても、お金を出す立場が優位ですから「企業のために映像を作る」
という事が多くなってしまいがちです。

それは一面では芸術・娯楽を支えるありがたい行為なのですが、
一方ではクリエイティブなコントロールを失うこともあり、
最終的に観ていただく方の支持をえられない仕上がりに
なったりすることもあるようです。

今回、僕たちは企業さまと、これまでと違うおつきあいが
できないものかなと思い、

「お金を出すからこうして」という直接的な利害関係ではなく、

「取り組んでいるテーマ/プロジェクトに共感した。それが最終的に、
会社のメリットになるかもしれない」

という【間接的で人情的な関係】ができないかと考えていました。

『うまれる』は自主製作・インディペンデントの小さな映画ですが、
いまの世の中だからこそ、多くの方々にご覧いただきたい、という
贅沢な思いがありました。

そこで、既に多くのお客さまと信頼をお持ちの企業さまと一緒に
何かをすることで、僕たちのメッセージがより多くの人に届くのでは
ないかと思ったのです。
もちろん、

「そんな慈善的な企業あるわけない」
「企業は利益を追求するために存在しているんだから」

というアドバイスもいただきました。

でも、

企業というのは、そもそも世のため、人のために商品・サービスを作り、

提供するのが本来の存在意義で、そのような精神を持った企業さんも

絶対いるはず

だと、元ビジネスマンの僕は根拠のない自信をもっていました。

しかし、

現実は甘くなかった。。。

電話しても電話しても断られ、その数、数千件。。。

担当営業の高橋くんは、若いけれども凄腕営業マンとして
知られる人ですが、数ヶ月間の出ない結果に自信を失っていました。

しかし、

その後、少し戦略や提供内容を変えたり、コネクションを
あたり直してみたり、いろいろと創意工夫をさせていただき、
最終的には心意気をもった9社に『企業サポーター』になって
いただくことができました。

こちらが『うまれる』の企業サポーターの皆様です。(敬称略)

株式会社コンビ

ユニ・チャーム株式会社

ピジョン株式会社

和光堂株式会社

アップリカ・チルドレンズプロダクツ株式会社

タナカコーポーレーション株式会社(ざくろ屋さん)

田村秀子婦人科医院

株式会社ドクターシーラボ

株式会社日本航空

中にはこのリストを見て

「あれ、この会社とこの会社って競合じゃないの?」

と気づかれた方もいると思います。

実はそこが、『うまれる』の『企業サポーター』さまたちの
凄いところです。当然、企業さまの中でも、

「あのライバル会社が入っているんだから、参加するメリットがない」

という声が検討段階で多数挙がりました。

しかし、そこで『うまれる』に共鳴した担当の方々が
口々に説得してくださったのが以下のような言葉です。

「この映画はライバル会社や数字がどうこうじゃない。
この映画に賛同しないことが、うちの企業精神に反する」

通常の「協賛」と違って直接的な利益には結びつかないけれども、

命と家族の絆、人間の原点を見つめる『うまれる』に参加することで、

金銭には換えられない何かをえられるはず。

と担当者の皆様が、この小さな、小さな映画をサポートしようと、
一生懸命、上司の方々を説得してくださったのです。

こんな心意気を持った企業の方々に支えられて、
僕たちは本当に幸せです。

企業サポーターさまたちには、賛助金を出していただいた他、
現在、必死に取り組んでいる告知・宣伝や公開キャンペーン等にも
多々、貢献していただいてきました。

いよいよ東京では上映も最後になりますが、
『うまれる』と企業サポーターさまとのお付き合いにも、
今後、ご注目ください!

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