これは2004年のニューズウィークに掲載されていた記事なんですが、
いまから700年以上前、
ローマ帝国の皇帝が
「話し声や子守唄を聞かずに育った子供はどんな言葉を話すのか」
という実験を行ったそうです。
数人の赤ちゃんを乳母に預けて、
おっぱいなど最低限の世話だけをさせ、
抱っこや愛撫はさせなかった
そうです。
そしたら、どうなったと思いますか?
赤ちゃんは全員、言葉を話す前に死んでしまった
んです。
人間は愛を与えられないと、生きて行けない。
誰かに支えられないと、生きて行けない。
産まれてからここまで、どれだけ多くの人たちに支えられてきたでしょうか?
私たちはどれだけの関係性の中に、生きて来たでしょうか?
どれだけの絆が生まれてきたでしょうか?
成長して親との関係が悪化もしくは微妙になったとしても、
少なくとも最初の数年間は、愛を存分に与えられたという事。
好き嫌いに関わらず、
人は誰かとの関係性の中で、生きています。
映画『うまれる』で僕がお伝えしたかった中心的テーマは、絆です。
親との絆、
パートナーとの絆、
子供をお産みになられた方でしたら子供との絆、
または社会との絆、
そして自分自身との絆。
映画『うまれる』では、そういった絆、関係性の中での
「出産」「うまれる」という表現をさせていただきました。
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