「自分の子供を可愛いと思えない」

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新潟での講演会では質疑応答が盛り上がりましたが、
最後のお一人、という所で手を挙げてくださったママが

「自分の子供を可愛いと思えない」

という悩みを打ち明けてくださいました。

この言葉は、多くの誤解を生む可能性があるので、
なかなか口に出せないと思いますし、

特に300名の前で発言していただくのは、
とても勇気のいることだったと思いますが、
実は、同じように悩む女性はたくさんいらっしゃいます。

僕も何度か取材した事があり、
その時に気づいた【共通点】があったので、
逆に質問させていただきました。

「親御さんに無条件で愛されている、認められている
と感じていらっしゃいますか?」

お答えは

「ありません」

でした。

子供を可愛いと思えない、愛せない、
と語る女性は、僕が知る限り、ほぼ全員の方が、

ご両親との間に「わだかまり」

を持っていらっしゃいます。

科学的には証明されていないと思うので、
半分、ファンタジーだと思って読んでいただきたいのですが、

親・自分・子供の関係

は、目に見えない不可思議な糸で結ばれていて、
色々な局面で無意識的に影響し合っているようなのです。

そして、親との葛藤が昇華されると、
不思議と、子供との関係も改善されます。

以前、似たような悩みをお聞きした時に、

「親御さんに「うんでくれてありがとう」と伝えてはいかがでしょうか?」

とアドバイスさせていただいたところ、

その方は10分後にお母様にお電話してその事を伝え、
お互いに泣きながら、

「ごめんね」「ありがとう」

という話をされたそうです。

その後、精神的に軽くなったのか、
お子さんと余裕を持って接する事が出来るようになり、
最も育てにくいとも言われる2歳児の娘さんが
可愛くて仕方なくなったのです。

僕が映画『うまれる』を作りたいと思った理由は、
親との関係改善でしたが、
いま娘に120%向き合えているのは、

「愛されていない、認められていない」

という過去のメモリーを書き換えた

からだと確信しています。

新潟の皆さんと接していると、
命・家族・絆について、改めて色々な事に感じ入ります。

監督・父
豪田トモ

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