児童養護施設の子供たちに学習支援をしている
NPO法人3keysさんをお伺いしました。
代表の森山誉恵さんはまだ20代半ば(?)の、
とっても可愛らしい女性。
NPOの代表は40代以上の方が多くいらっしゃるので、
若い世代の台頭にとっても嬉しくなりました(40代以上の方を揶揄しているわけではありません!)。
3keysさんでは、現在、都内の12の「児童養護施設」に
家庭教師として、学生ボランティアさんを派遣したり、
数々の学習支援事業を行っています。
施設の子どもたちは、
学習する環境がきちんと整っておらず、
中には、発達障害を持つ子がいたり、
塾などに行く経済的余裕がなく、
学習に遅れが出がちだそうです。
【養護施設出身者の大学・専門学校への進学率は約23%(全国平均で約77%)】と、3倍以上の開きがあり、中退率も全国平均で約15%のところ、施設出身の方は約46%と、厳しい現実があります。
3keys代表の森山さんは、
元々、学生時代に、家庭教師ボランティアとして、
児童養護施設に来ていたそうです。
長らく、家庭教師のアルバイトをしていたこともあり、
「教える」という事にはそれなりの自信があったのだそうですが、
施設で担当した3人の小6、中2、中3の
子供たちが、
小学校1年生で学ぶ内容から
やり直さないといけなかったり、
1つ間違えると教科書を
全部破ってしまう、などの経験をして、
衝撃を受けました。
そもそも、施設に入る前は、
学校にすら行っていなかった子供たちが多かったり、
幼い頃から絵本を読んだり、絵を描いたり、といった勉学の基盤を
経験していない子どもたちがとても多かったのです。
また、
多くの子供たちが学校の勉強に興味を持てず、
ついていけなくなり、成績は上がらず、楽しくないからやらない、
という悪循環の現実も目の当たりにしました。
多くの施設では数人の子供たちが一つの部屋で暮らしますので、
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普通の家庭に、言わば当たり前にあるような、
勉強机や集中できる環境が持ちにくい
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事も、理由の一つ。
施設のスタッフさんは、出来る限りの事はされていても、
現実的に1人につき6人の子供の日常の世話をしなければならないので(法的に決まっているのです)、
一人一人の勉強を見てあげることはなかなか難しい部分があるのです。
そして、勉強が出来ないと、
自己肯定感の低い子供たちが育ってしまい、
生きる事や将来に夢を見いだせない子供たちを生み出してしまいます。
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勉強が出来なくても君のありのままの姿で大丈夫だよ、と
森山さんは言ってあげたい。
でも、現実的に小学校1年生レベルの基礎学力しかなければ、
社会に出てから苦労するのは間違いありません。
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大切なのは、
簡単な問題からでもスタートし、
少しずつ「成功体験」を積み重ねながら、
子供たちのやる気を上げること。
子供たちには、小さなことでもほめてくれる人が必要なので、
その手助けをしていきたいと森山さん。
「勉強が出来ないから施設にいるんじゃない、
ということも実感させてあげたい」
と語られていました。
現在、約140名のボランティアさんが
登録されています。
3keysさんを通じて、
学習支援のボランティアさんなど、
いかがでしょうか?
↓
◆ 3keys
http://3keys.jp/about3keys
※ 児童養護施設、養子、里親、虐待などに関する情報、体験談などございましたら、こちらにメールいただけると幸いです。
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