親子関係の問題は万国共通?

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映画なんか観ていると、北米の人たちは、
親子でハグしあって「I love you」を連発しているので、
家族はとても仲が良いのだなぁというイメージもあったりしますが、

やっぱりそれは映画の世界でした(笑)。

昨年、バンクーバーでの滞在中に、3人の友人に、
それぞれ個別に親子関係の話をしましたが、驚いた事に

全員、親とのわだかまりを感じていました。

今回の滞在中もリッチとは色々な話をしますが、
彼と話していると、かつての僕と同じく、

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親から愛されていない、認められていないと
感じている人は、カナダにもとても多くいる
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ように感じます。

もしかしたら【親子関係の問題は万国共通】なのかもしれません。

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リッチは、父親に憎しみに近い感情を抱いています。

彼は両親の離婚によって、母親と祖父母に育てられました。

父親とは、今までに1~2回しか会っていないようですが、

「自分が育つ時にそばにいてくれなかった」

とリッチは思っていて、

「あいつはオレの人生から消去した」

と、父親の事を話す時、顔つきがガラリと変わります。

父親の立場に立ってみたら、

離婚していたので会いにくかったり、
もしかしたら母親が近づけないようにしていたのかもしれないし、
経済的に困窮していて身体的にも精神的にも
時間を取れなかったのかもしれませんし、

何かしらの事情があったのかもしれません。

でも、彼の子どもとしての立場からしたら、

「現実的に愛情を注いでくれなかった」としか思えない

ようです。

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親からの愛情と認知を感じられない子どもは、
グレる事が多々ありますが(内向的にグレるので表面化しない場合も)、特に

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「父親に認めてもらえていない」と
感じている子どもは、不良児童化する傾向
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があるようです。

日本でも「ヤンキー」になる子どもの多くが父親との間に問題を抱えていて、
これは【家庭での父親不在が大きな原因に】なっているようです。

もちろん、父親との不仲=不良となるわけではなく、

・母親など他の養育者との関係
・交友関係
・学校の成績
・大きなストレスを感じる出来事

など様々な要因が複雑に絡み合っています。

僕が通っていた中学校は、実は地元でも有名なヤンキー校でしたが(笑)、
その【ヤンキーたちは皆、父親というものの存在を毛嫌い】していて、
今思えば、その

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怒りや失望といったエネルギーが外向きになった行為が
万引きや恐喝、喧嘩となって表れていた
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のだろうと思います。

父親のいなかったリッチもご多分に漏れず、
思春期には相当悪さをしたようで、

何度か学校を退学になっています。

538254_10151494552745879_335212552_n.jpg ※ 最終日には弟も参上☆

彼は、お母さんの愛情のおかげで、とても愛らしい性格の人間として育ち、
人とのやりとりが得意で、友人・知人もたくさんいます。

僕にも感謝しきれないほどの友情を示し続けてきてくれました。

ただ、人間関係で問題を起こす事が時折、あるんです。

それは大抵の場合は、

「相手に認められていない」

と彼が感じていた時で、それは
幼少期からの父親との認知の関係が間接的に影響しているように
僕には見受けられます。

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以前、こんな事がありました。

彼はラスという、ロケーションの仕事をしている人の紹介で、
狭き門と言われる映画産業に入ることが出来ました。

リッチはとってもフレンドリーなので、
すぐにラスに気に入れて、少しずつ映画業界に地盤を築きます。

しかし、しばらくすると、
物臭なラスの指示が、いつしか「奴はエラそうだ」という不満になり、
しまいには「オレの能力を分かっていない」と言って喧嘩になり、

仕事から干されてしまったのです。

こういった問題は定期的に起きているので、
彼の可能性を阻んでしまっている要素があるように感じる事が時折あります。

「人に認めてもらう」という事に過敏になりすぎず、

「まだ相手が気づいていないだけ」

「相手が表現していないだけ」

「認めてくれていないけど自分には他に自分の事を
認めてくれている人がこんなにたくさんいる」

と思えていれば、人間関係ももう少しスムーズに
いくのだと思うのですが、そのためには、

彼自身の気づきとそばにいる人のサポートが必要

なのだなぁと思います。

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昨年、リッチが結婚した相手はジニースというフィリピン系の女性ですが、
ジニースはリッチを丸ごと包み込む深い愛情と寛容性があります。

彼女はご両親の愛情と認知をたっぷり受けているので、
上記のような「認知のゲーム」に巻き込まれる事はなく、
リッチのような立場の人を忍耐強く、愛し続ける度量があります。

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※ 娘の詩草(しぐさ)にとって、リッチは

IMG_1039.jpg ※ 「外人」という感覚はなく、「遊んでくれるデカいお兄ちゃん」という感じでした☆

これは僕の妻と全く同じ。

僕が精神的に落ち着き、愛着障害を克服していくのに、
妻が果たしてくれた役割は多大です。

リッチもジニースによって、少しずつ、角が取れてきているし、
今後もそうなっていくのだろうと思います。

以前、あれだけ

「父親にはなりたくない」

と言っていたリッチが、昨日は

「オレもトモみたいにダディになってみたい」

「もしオレが父親になったら、自分の父親のような事は二度と繰り返さない」

とウイスキーを一緒に飲みながら、固く誓っていました。

一歩ずつ、前進です。

★ リッチとのお話は以下のブログより ★

http://www.umareru.jp/blog/2013/02/post-919.html

http://www.umareru.jp/blog/2012/08/post-787.html

http://www.umareru.jp/blog/2012/09/post-794.html

監督・父 
豪田トモ

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