義父が突然旅立ってから約1ヶ月経ちましたが、
義母が日常の生活に戻るのには、もう少し時間がかかりそうです。
それは当然の事ですし、
僕らはひたすら、義母のために出来る事をし続ける以外にありません。
最愛の人を亡くした人が、悲しみを受け入れながら、
日常生活に戻る道筋を「グリーフ・プロセス」と言います。
もちろん人によって全く異なりますが、
・平均すると約1年半
・早ければ半年くらい
・長ければ3年かかる
と言われています。
僕らも、この期間を頭に入れて、覚悟しています。
義理の母を支えるために僕らが主に取り組んでいる事は、
【1. 一緒にいる】
【2. 話を聞く】
【3. 泣きたい時には泣いてもらう】
という3点なのかなと思います。
(もちろん3つじゃなくていいんですが)
【1. 一緒にいる】
いまの時期は、とにかく、身体的に近くにいる、一緒に時間を過ごす、
という事が大切だと思うんです。
電話やメール、ではおそらく不十分。
やっぱり、その場にいないといけないのかな、と思います。
【2. 話を聞く】
一緒にいると、
義母は、亡くなった義父の話をたくさんします。
「話題にしない方が良いのでは?」と思われる方も
いらっしゃるかもしれませんが、
義母にとっては、話をしている方が、穏やかになれるようです。
もちろん、話したくない時もあると思うので、
こちらから振るというよりも、
義母のペース、彼女が話し始めた時にしっかり聞く、
という受け身の姿勢になります。
この時に、当然、聞いている側も精神的に辛い点はありますが、
共感的に受け止めるという事が、
義母に出来る事なのかなと思っています。
これは、流産・死産を経験した方を中心に、
悲痛な体験をされたたくさんの方々に話をお聞きした実感なのですが、
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「話をする」という事は、心の内に秘めておく
よりも遥かに精神的な安定につながる
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と感じます。
そしてこれは、愛する人を亡くすという体験だけでなく、
恋人との別れや失業・解雇、闘病など、
様々な辛い想いをされている方に
概ね共通している部分があるのかな、とも思います。
【3. 泣きたい時には泣いてもらう】
「あまり泣かせすぎると落ち込みが続くのでは?」
と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、
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悲しみは吐き出した方が良く、
我慢して泣かないでいる方が
回復まで長引いてしまう
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のかな、と思います。
これも、これまでのたくさんの取材・撮影を通して
学ばせていただいた事で、
映画『うまれる』の中で「泣いていいよ」という歌を入れたのも、
そのように感じたからなのかなと思います。
いまのところ、義母にとっては
「愛する夫のいない現在を過ごす事、未来の事を考える事が苦痛」
という状態です。
それは、当然ですよね。。。
仕事が趣味という方なのですが、
その仕事も、義父と幸せな時間、そして幸せな老後を過ごすために
取り組んでいた事なので、
いまは家族と大切な友人たちが、
心の溝を塞ごうと懸命です。
どうしたらいいのか、、、
逃げずに向き合って行く以外に方法が思いつきませんが、
焦らず、長期戦と覚悟して、
支え合って行きたいと思います。
★ 「泣いていいよ」のアニメーション・シーンは
YouTubeでもご覧いただけます ★
http://www.youtube.com/watch?v=MJNSEFMXnqM
監督・父
豪田トモ
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