現在、ある老人介護施設で撮影をさせていただいています。
「人生の終末期」を次回作シリーズのテーマの一つに
させていただいているのですが、
数ヶ月前に介護施設を営まれている方より、
出演ご希望のお申込をいただきました。
ホスピスやビハーラ、在宅医療の現場などはたくさん取材させていただいたのですが、
いわゆる「老人ホーム」はあまり機会がなかったので、
とりあえず、「勉強のため」にお時間をいただいたんです。
お会いしてみると、ほんとーーーーに素晴らしい方々・施設で、
その施設の考え方
・ 不必要と思われる医療行為は積極的に行わず、自然に逝くお手伝いをする。
・ より介護が大変な認知症の方を率先して受け入れている。
・ 「寝たきり老人」を作らないようリハビリに取り組む。
・ 「口から食べる」事は健康上、また精神的にも元気でいる事につながるので、
安易に胃瘻はつくらず、食事の作り方を工夫して、「口から食べる」事にこだわる。
・ 施設側から働きかけをして、利用者さんとご家族との接点を積極的に作る。
などにとても感銘を受けました。
また、
施設の内部を廻らせていただいた時に、
お話を伺った理事の方とスタッフさんとのやりとり、
そしてスタッフさん同士、施設の利用者さん(ご年配の方々)への
お声がけが何とも気持ちが良くて、
不必要な上下関係だったり、
「介護する人・される人」という壁がなく、
「仕事をさせていただいている」という感覚
で、敬意と愛情を持ちながらお仕事をされている方々が
すごく多いなぁと気づきました。
これはひとえに
【リーダーの方々の意識と日々の積み重ね】だと思うのですが、
「こういう現場で撮影させていただく事は
自分たちにとっても、また、映像を観ていただく方々にとっても、
たくさんの気づきと学びがあるかもしれない」
と思い、元々は介護施設で撮影をさせていただく予定は
なかったのですが、
撮影をさせていただく事になりました
(こういうご縁もドキュメンタリーの醍醐味であります)。
現在、10回程度、お伺いさせていただいていますが、
感じる事、学ぶ事はとてもとてもたくさんあります。
長くなってきてしまったので、
施設内で暮らすおじいちゃん・おばあちゃんの逸話(!)は、
また、お届けします。
監督・父
豪田トモ
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