敬愛する東本願寺・真宗大谷派の僧侶、
中下大樹さんにお聞きしたお話です。
中下さんは震災直後から継続して被災地支援を
されていらっしゃいますが、
当時は、津波の被害で亡くなられた方に
「お経をお読みする」
という事が現実的に多かったそうです。
何百回とお読みしているうちに、
赤ちゃんを亡くしたお母さんと出会ったそうですが、
小さな遺体を前に、お母さんが
「ママにしてくれてありがとう」
と涙を流していたのがとても印象的だったそうです(涙)。
ご遺体は中下さんたちが丁寧におふきして、
綺麗にさしあげたつもりだったそうですが、
赤ちゃんの目頭のところと鼻の中に少し砂が残っていたそうで、
その砂をお母さんが一生懸命、舌でなめて綺麗にしている姿をみて、
親になるということはこういうことか
と深く感じられたそうです。
このママの事を思うと本当に心が痛みます。
子どもを亡くした喪失感は一生、消えないと言います。
どうか、このママが様々なサポートを受けて、
少しでも精神的な安定を取り戻している事を願ってやみません。
震災の悲劇は、ずっと続いています。
★ ブログ「子どもを亡くされた方に言ってはいけない言葉」
監督・父
豪田トモ
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