映画『うまれる』は僕の予想に反して(?)、
未成年の子どもたち、先生方にも大変好評で、
これまで【250校以上の学校で上映】させていただいています。
しかし一方で
【平均的に1-2%の子どもが映画にネガティブな反応を起こす】
事もこの2年の間に分かってきました。
その子どもを追跡調査いたしましたところ、ほとんどの場合、
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親子関係に深刻な悩みを持っており、
映画を観る前から、自分が産まれた事・生きている事
および親が産んでくれた事・育ててくれた事に否定的であった、
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という事が分かってきました。
そのために、
映画をポジティブにとらえる事が出来ず、
保護者や出生に対してのネガティブな感情を映画によって
再認識させた可能性が考えられています。
※ 観る前は否定的だった子どもが映画を観て肯定的になる例の方が遥かに遥かに多いです!
念のため!
ただ、映画を観た事で子どもにネガティブな気持ちが現れる事が
良くない事なのかと言うと、
僕はもの凄く良い事だと思っています。
それはつまり、
【子どもたちのSOSをキャッチできる】
からです。
子どもたちのこうした精神的な問題は、
大人には伝わりにくいようですし、
逆に子どもたちも自分がなぜこういう精神状態なのか、
・なぜイライラしているのか、
・なぜすぐにムカッとしてしまうのか、
・なぜやる気がないのか、
・なぜ物事から逃げよう・避けようとするのか、
理由が分かっていない事が多くあります。
(かつて、僕自身がそうでした)
でも、
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映画のアンケートという形でアウトプットできれば、
その子の抱えている闇を認識し、サポートする道筋が出来ます。
そして、問題の解決・改善への一歩を踏み出す事が出来る
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と思うのです。
これらを受けて、
学校上映のアドバイザーである内山雅人先生や様々な先生方に
ご相談した上で
現在、映画『うまれる』事務局側からは、
アンケート等でネガティブな反応をした子どもには、個別に
・映画を観てどう思ったのか
・なぜネガティブな気持ちになったのか
・親に対してどう思っているのか
などを先生方には共感的に受け止めていただき、
(意見は言わずに、頷きながら話を聞く)
・君は愛された存在であり、生きる価値があるということ
・当時および現在の親の状況については情状酌量の余地があるかもしれないこと
・何かあったらいつでも相談に乗ること
などを伝えていただくようご提案させていただいております。
また、しばらく経ってから、該当する子どもに話かけたり、
個別に話を聞く時間を取っていただくようにもしています。
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映画を観るとネガティブな反応を示す子が
いるから映画を上映しないのではなく、
映画によって子どもが抱えている問題を正面化させ、
子どもたちを支えるきっかけとするためにも、
映画を上映していただければ
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と思っています。
映画を観せる・観せないにとどまらず、
【子どもたちと向き合う・受け止める・支えるきっかけに】
して頂ければ嬉しいですね。
※ 映画『うまれる』の学校上映は皆さまからの支援金によって成り立っております。
ぜひご支援のほどよろしくお願いいたします!
★ 詳しくは以下のリンクをご覧くださいませ。
http://www.umareru.jp/school.html
監督・父
豪田トモ
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