聴覚障がいを持たれたドキュメンタリスト・今村彩子さんにお会いしました☆
僕は手話が出来ないので、
彼女のプロデューサーをしている阿久津真美さんに
訳してもらいながらのコミュニケーションでしたが、
とっても楽しい時間を過ごす事が出来ました。
聴覚障がいにはいくつかの原因があり、
今村さんの場合は、
「耳の中に音は入るけれど、その情報を脳に運ぶ神経に損傷がある」
ため、
「耳が聞こえない」
という状態なのだそうです。
その他に、耳自体に障がいがある方や
情報を受け取る脳に損傷がある方など様々あるようです。
今村さんが2歳くらいの時に、
いくらお母様が名前で呼んでも振り向かないし、
大きな音が鳴っても反応しないので、
「おかしい」
と思って病院に行って、判明したのだそうですが、
お母様は
「死のうと思った」
くらい、精神的にとても大きなショックを受けられたそうです。
「これ以上ハンデを背負わせたくない」
との一心から、
「口で話す」という訓練を始めたそうですが、
そのおかげもあってか、
今村さんがお話している事は、
僕もだいたい理解する事が出来ました。
以前、聴覚障がいを持った方とお話させていただいた時は、
通訳の方がいないとなかなかコミュニケーションが
難しい場面がありましたが、
今村さんの場合は訳してもらわなくても大丈夫なくらい、
しっかりと言葉が聞き取れましたので、
お母様の想いがいまに生きているんだなぁと感じました。
(ただ、僕の言ってる事は手話にしないと
分からないので阿久津さんにお願いしました)。
今村さんが映画と出会ったのは小学校高学年の頃。
ほとんどの日本映画は聴覚障がい者用の字幕がなかったため、
「字幕がある洋画だったら観れるんじゃないか」
とお父様に、スティーブン・スピルバーグ監督の「ET」に
連れて行ってもらい、映画の世界にハマっていったそうです。
現在、今村さんはサーフショップ店長の交流を描いた「珈琲とエンピツ」、
東北の被災地で暮らす聴覚障がい者の方々を描いた「架け橋」などを製作し、
自主上映会も各地で開催しています。
彼女のテーマは「つながり」。
耳が聞こえないために、なかなか人とうまくつながる事が出来ず、
それがストレスになって以前はひきこもっていた事が多かったそうですが、
ドキュメンタリー作りを通じて、
人との関わりを彼女なりに探索しているそうです。
僕も
『うまれる』ことは『つながる』こと
だと思っているので、
今村さんの姿勢にとても共感しました。
世界的にも聾(ろう)の映画監督は非常に珍しいので、
彼女には今後もどんどん活躍していってほしいです♪
皆さまもぜひ応援よろしくお願いいたします!
★ 今村彩子さんの公式サイト
http://studioaya.com/
監督・父
豪田トモ
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