「つんく♂さんの喉頭がんについて」6: がん闘病で大切な事: 予防と早期発見、そして向き合う事
映画『うまれる』を公開してから、3年以上、
「闘病」と「人生の終末期」をテーマにした作品作りをさせていただいているのですが、
★ 次回作へのリンク
http://www.umareru.jp/series.html
たくさんのリサーチ・取材・撮影からの学びの中の一つが、
「病気になってからでは大変だ」
という、言わば、当たり前の事実です。
当然の事ながら、
【病気になってからは、治すためにものすごいパワーを注ぐ】
事になります。
経済的にもそうですが、
とにかく精神的、心理的、社会的に膨大なエネルギーを消費します。
そして、たくさんのものを失います。
であれば、病気になる前に、同じくらいのパワーを注ぐ方が、
つまり
「治療よりも予防」
にエネルギーを注入する事の方が、
もしかしたら自分にあっているのかな、と徐々に思うようになりました。
そして、
「早期発見」の重要性。
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火事と同じで、少ない量の時に火消しをする事と、
ぼうぼうと燃え盛る中に水をかけるのとでは、
経済的・肉体的・精神的負担は、かなり違いがある
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と思うんです。
これは「がん」だけではありませんが、
「病気になったら早めに看てもらう事は自分と家族を守る事」
だとも思えるようになりました。
もちろん、
・予防
・早期発見
だけですべての病、がんが防げるものでもありませんが、
取材・撮影を通して、僕の生活習慣が変わった事は間違いないですね。
いまでは、食事や運動、睡眠にかなり気をつけるようになりました。
これも取材にご協力いただいた数々の方々のおかげと感謝しております。
ありがとうございます。
そしてもう一つ大切なのは
「向き合う事」
かなぁとも思います。
病気とか「がん」なんて、正直、考えたくないですよね?
怖いですよね。。。
でも、
現在は日本人の半分が、最終的に「がん」になると言われていて、
これは、大学進学率と同じくらいの率なので、
【いつかは向き合わざるをえない確率が高い】
のです。
それでも、やっぱり
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「考えたくない」という気持ちから、予防と早期発見に
全力で取り組めない場合がどうしてもあるようですが、
これは生死に直結する可能性が出てしまう
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のです。
様々なドクター、ナース、患者さんたちにお話をお聞きすると、
「怖くて病院に長らく行かなかった」
「大丈夫だろうと思って放っておいた」
という話を非常によくお聞きします。
そして多くの患者さん、遺族の方々は
「もっと早く病院に行っていれば、、、」
と悔やまれています。
俳優の故・松田優作さんや
流通ジャーナリストの故・金子哲雄さんなどの
闘病記を読ませていただいても、
【病気の予防と早期発見には「向き合う力」が切り離せない】
と感じます。
ただ、これも難しくて、
判明しにくいがんもあれば、
年齢などによって進行が異常に速いがんもあったりして、
残念ながら、向き合おうにも「向き合えないがん」も現実にはあります。。。
次は「がん」と「こころ」について解説させていただきます。
http://www.umareru.jp/blog/2014/03/post-1243.html
☆ 今回の「がん」に関する一連ブログはこちら
・ つんく♂さんの喉頭がんについて ・ 「がん」とは何者? ・ 「がん」はなぜ身体に悪いのか? ・ がんの「ステージ」って何? ・ がんの主要な3つの治療法 ・ がん闘病で大切な事: 予防と早期発見、そして向き合う事 ・ 「がん」と「こころ」 ・ がん患者さんに対して私たちに出来る事
< 医療監修: 長尾和宏先生(長尾クリニック・院長、日本尊厳死協会・副理事長、東京医科大学客員教授) > http://www.nagaoclinic.or.jp/
映画『うまれる』監督
豪田トモ