「つんく♂さんの喉頭がんについて」8: がん患者さんに対して私たちに出来る事
ご家族、友人、知人が、万が一、「がん」と診断された場合、
正直、戸惑いますよね。
どう接していいのか、
何と声をかけていいのか、
よく分からないと思います。
医者じゃないから病気も治せないし、
自分たちに出来る事はないと思いがちですが、
がん患者さんに対して私たちに出来る事
はたくさんあります!
今回は5つ程度、ご紹介させていただきます。
【1. そばにいる】
「がん」と診断された後に独りでいるのは辛いです。
もちろん、ご本人が希望する場合に限りますが、
「ただそばにいてあげる」というのは心が休まる事が多いようです。
物理的に一緒にいるのが難しい場合は、
電話やメールなどで「具合はどう?」など
「わたしはあなたの事を気にかけていますよ」
と伝わるアクションが助かるようです。
【2. 話をじっくり聞く】
患者さんは病気の事、治療の事、将来の事、
不安で不安でたまらなくなりますが、
それを口に出して話す事によって、少し楽になる場合があるようです。
その場合、
決して相手の言葉を否定したり、疑問を投げかけたりしてはならず、
【相手のすべてを受け止める】必要があります。
たとえ相手が感情的になっても徹底的に我慢してください。
また、
がん患者さんに対しては「何と言っていいか分からない」ために、
逆に縁遠くなってしまったり、
余計な事を口走ってしまったり
という事が多々あるようです。
これはとても理解できる事ですが、
以前から何度も書かせていただいておりますように、
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悲しみ、苦しみの淵にいる方には、何も言わなくていいんです。
とことん、受け入れて、聞いてあげてください。
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少し状況は異なりますが、以下のブログは参考になるかと思います。
★ 参考ブログ「子どもを亡くされた方に言ってはいけない言葉」
http://www.umareru.jp/blog/2013/01/post-894.html
★ 参考ブログ「愛する人を亡くされた方に言ってはいけない言葉」
http://www.umareru.jp/blog/2013/07/post-1053.html
【3. いつも通りに接する】
ご本人にとっては、
ヘンに気を使われるよりも、いつも通りに接して、
話してくれたりする方が嬉しいようです。
ただし、その時にも、ある程度の気遣いは必要で、
【ネガティブな事は一切、口にしない】のが原則です。
【4. 自分たちが支えになると伝える】
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不安に対する特効薬は、「支え」
があると明確に分かってもらう事
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です。
「何か出来る事があったらいつでも言ってね」
「何でも相談に乗るからね」
この言葉がどれほど助かるか。。。
日本人はどうしても、
「伝える」ことに対して、「恥ずかしい」という気持があると思いますが、
こういう時は、それを乗り越えて、
新しい自分として生まれ変わる時なのかもしれないなぁと思います。
【5. 同じ事をご家族にもする】
「がん」と診断されると、
本人だけでなく、家族も闘いに巻き込まれ、
肉体的、精神的、社会的にも非常に辛い状況に追い込まれます。
「夫(妻)は亡くなってしまうのか?」
「遺された自分はどうなってしまうのか?」
「これからの生活はどうなるのか?」
様々な心配事がありますが、
どうしてもご本人が優先されるため、
ご家族へのサポートは後回しになりがちなのです。
ご家族にも同じように、
・そばにいる
・話を聞く
・いつも通りに接する
・自分たちが支えになると伝える
事を実施してあげていただければと思います。
その他にも、
「がん」に関しては、
「がんと共生する」という考え方やがん患者の心のプロセスなど、
お伝えできる事は多々ありますが、
今回は、つんく♂さん関連のお話だけにまとめさせていただきます
(と言っても十分長いですがー、、、)。
最後になりますが、、、
つんく♂さんの活動によって
勇気づけられた方はたくさんいらっしゃると思います。
義母が
「愛情と感謝は生きている間に伝えなければ意味がない」
と言っていましたが、
いまこそ、つんく♂さん、そしてご家族を全面的に、
無条件に支える時ではないかと思います。
つんく♂さん、
応援しています!!
※ 冒頭にも書かせていただきましたが、僕はがんの専門家ではなく、
がんや終末期に関するドキュメンタリー映画を製作している者なので、
もしかしたら不適切な表現があるかもしれませんし、
言葉が足りない部分があるかもしれません。
最後にお詫び申し上げます。
読んでいただいてありがとうございました!
☆ 今回の「がん」に関する一連ブログはこちら
・ つんく♂さんの喉頭がんについて ・ 「がん」とは何者? ・ 「がん」はなぜ身体に悪いのか? ・ がんの「ステージ」って何? ・ がんの主要な3つの治療法 ・ がん闘病で大切な事: 予防と早期発見、そして向き合う事 ・ 「がん」と「こころ」 ・ がん患者さんに対して私たちに出来る事
< 医療監修: 長尾和宏先生(長尾クリニック・院長、日本尊厳死協会・副理事長、東京医科大学客員教授) > http://www.nagaoclinic.or.jp/
映画『うまれる』監督
豪田トモ