夢中で仕事に打ち込んで10年が経った頃、
父方の叔父が脳卒中で急逝したことをきっかけに、
両親が自分にしてくれたことを少しでも恩返ししたいと思い、
結婚&出産を決意しました。
その後順調に結婚、妊娠と進み、
まさに一点の曇りもなく幸せな妊娠期間を過ごし、
幸せな出産を信じて疑わなかった矢先...。
出産予定日の10日前に実父が脳梗塞で倒れ、そのまま意識不明に。
まさか、そんなドラマのようなことが自分の身に起きるなんて、信じられなかった。
誰よりも孫を欲しがり、妊娠を一番に喜んでくれた父。
私の大きなお腹を触りながら、待ってるよと声を掛けてくれた父。
その父にせめて一目会わせてあげたかった、
せめて一度抱かせてあげたかった、そんな思いで父の傍で過ごした1週間。
予定日の前日に逝ってしまった父。
そしてその父のお葬式の日に産まれた娘。
まるで二人はバトンタッチでもするかのようでした。
もうすぐ1年経つ今でも、どうして父はもう少し待っていてくれなかったのか、
そして娘はもう少し早く産まれてきてくれなかったのか、
なぜ同じタイミングだったのかと、
何か意味があるのではと考えずにはいられません。
娘の誕生日の度にやってくる最愛の父の命日。
まさに、人の力の及ばない大きな力で動かされているようです。
娘が話せるようになったら、ぜひこの事を聞いてみたいと思います。
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★ 映画『うまれる』の体験談より
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