人を信じるということ 〜カナエールより〜

thanks.jpg


僕もずっと応援している、
児童養護施設の子どもたちによる
夢スピーチ・コンテスト、カナエールが

今年も大感動のうちに幕を閉じました。

僕は今年、何と「審査員」という大役を仰せつかってしまいました。

僕自身、「人を審査する」というのがどうにも苦手なので、
昨年、お話をいただいた時にはお断りさせていただいたんですが、

今年もお誘いいただき、
心から応援しているカナエールの皆さんからのお願いを
二回も続けて断れないな、、、とも思い、

お受けさせていただく事にいたしました。

ただ、おかげさまで、とっても良いご縁をいただきました。

他の審査員は

・海洋冒険家の白石康次郎さん
・女性起業家の鶴岡秀子さん
・全国児童養護施設協議会・副会長の土田秀行さん

という、そうそうたる方々で、
席を並べさせていただいた事で、
たくさんの刺激をいただきました。

実際の「審査」というのは、
僕が思っていたより緩かったので助かりました(笑)。

と言いますのも、
9人の子どもたちから選ぶ「最優秀賞」と「優秀賞」は、
会場の約600人による投票によって決まり、

僕ら審査員が選ぶのは「審査員特別賞」のみだったからです。

僕ら全員、肩の荷がおりました。

なので、審査員の皆さまでお話していたのは、

「会場の皆さまの投票とは異なる視点で選ばせていただこう」

という事でした。

その中で、
僕ら審査員が全員一致で「審査員特別賞」に選ばせていただいたのは、

「地質学者になりたい」

という、いわば、ちょっと「オタク」少年でした☆

正直に言いますと、
この子は「人前で話す」という「技術」的なところでは、
最も上手ではない部類に入っていたかと思います。

僕が知る限り、
これまでのカナエールで最も、

どもる、
噛む、
ところどころ何を言っているか分からない、

スピーチでした(笑)。

もっとスピーチの上手だった子はいました。
でも、この子には技術では語れない光ったものを感じたんです。

9人のスピーチ候補者を選ぶ当初の段階でも、
あまりにもスピーチができないため、

「皆さまからお金(5,000円/人)をいただくイベントだし、
こんなに話せない子は外した方が良いのでは」

というような議論もあったそうです。

でも、
運営側は彼の熱意と真面目さを信じて候補者に選び、

コンテスト当日、
上手ではないながらも、おそらく数ヶ月前よりも遥かに成長して、
彼は舞台に立ちました。

カナエールは、
ひとりの子どもに対して、
スピーチ原稿を見たり、スピーチの仕方を教えたり、
3人の大人がサポートします。

おそらくこのサポーターの方々も

「ちゃんとスピーチできるんだろうか?」

と最後までドキドキだったと思います。

でも彼はやり切った。

地質学者になりたい理由やその背景にあるもの、
今後どうしていきたいか、など
細かな点は、もしかしたら会場の全員には伝わらない部分はあったかもしれませんが、

彼のエネルギーは伝わりました。

===============
僕はスピーチが上手な方ではありません。
でも120日間に渡って、色々な人にサポートいただいて一生懸命頑張ってきました。
そして僕にはこんな夢があります。。。。
===============

という想いが。。。

「スピーチの技術」という点では、
他にも上手な子はたくさんいました。

と言うか、皆、めちゃめちゃ上手でした。

おそらく、たくさんのサポートを受けながら、
頑張ってきたのだと思います。

みんな、本当にすごかった!

そして、

================================================
もう一つ、僕が感動したのは、
スピーチが苦手な子を信じてチャンスを与えた、
カナエール運営側の度量の深さ
================================================

です。

彼を候補から外すのは簡単だったと思います。
でも、運営委員長の林恵子さんを始め、主催する方々は彼の熱意に賭けたんです。

こういう「度量」と言うのは、
僕は現代社会に求められる「大人の決断」の一つじゃないかと思います。

安全・安定も大事ですが、

================================================
時にはチャレンジする、リスクを張る、という
事によって、人・組織は大きく成長します。
================================================

そんな事もカナエールから学ばせていただきました。

おそらく、
今回のコンテストで、

地質学者になりたいという彼だけでなく、
スピーチに参加した子どもたち、
サポートした大人たち、
運営側、
一般観覧の方々、

皆が特段の学びを受け取ったと思います。

ありがとうございました!

カナエールを運営するNPO法人ブリッジフォースマイルさんでは、
日常的に幅広くボランティアさんを募集していますが、

現在、特に「2014巣立ちプロジェクトサポーター」
というボランティア・スタッフさんを100名、募集しているようです。

ご興味ある方は以下のホームページまで☆

・2014巣立ちプロジェクト 「サポーター100名」募集中です!!
http://www.b4s.jp/2014/06/23224604/

・子どもたちの自立支援から組織運営まで、幅広くボランティアを募集
http://www.b4s.jp/action/volunteer/

★ カナエール公式HP
http://www.canayell.com/lp/

監督・父
豪田トモ

spacer
image

カテゴリ

spacer
image
spacer
image

月別 アーカイブ