【取材】考えさせる教育を実践するフィンランド

IMG_8694.jpg

先日、「かもめ大学」学長の、
高坂翔輔(たかさかようすけ)さんとお会いしました。

高坂さんとは、
先日、ブログで皆さんにお願いしました

★求むヘルプ!! 北欧に行きます!!
http://www.umareru.jp/blog/2014/05/post-1279.html

のつながりを通して、お会いすることができました。
手を挙げてくださった皆様、ありがとうございます!



「かもめ大学」とは、
フィンランドのヘルシンキを舞台にした映画、
「かもめ食堂」が名前の由来だそうで、


★ 「かもめ食堂」公式HP
http://www.nikkatsu.com/movie/official/kamome-movie/

「大学」といっても、
"「生涯学習」をコンセプトとした、校舎のない学校"。
高坂翔輔さんが行くところが、「校舎」になるのだそうです。



かつて塾の講師をしていた高坂さんが
「フィンランドの教育」に関心を持ったのは、

2003年に

【フィンランドという小国がPISAで1位を取った】
※ PISAとは国際的な学習到達度に関する調査

というニュース
がきっかけでした。

さらに高坂さんが驚いたのが、

・フィンランドの授業時間は、日本の「ゆとり」時代より少ないこと
・宿題がないこと

そして極めつけは

・塾がない

ことでした。

「自分の仕事は、フィンランドでは不要なのか??」
「なぜ、塾がなくて、授業時間も少ないのに、学力が高いのか?」

この疑問が頭から消えず、
その後、8年半勤めた塾講師を辞めて
「かもめ大学」を立ち上げた高坂さんは、

「実際にフィンランドに行って、見て、感じてみよう!」

と、これまで2回ほど

【フィンランド教育視察ツアー】

を催行しています。

高坂さんが、実際にフィンランドの学校を見て
印象に残ったのは、

=============================
先生が子どもに「あなたはどう思う?」と「問いかける」ことで、
「子どもが自分で考え、決める」場面が多い
=============================

という事だそうです。
これによって、

・1人の人間として尊重される事で自立の気持ちが芽生える

・質問によって考える機会が与えられる事で、子どもたちの脳が発達する

のだそうです。

高坂さんがフィンランドでお話を聞いた中で最も驚いた事の一つが、

【いじめや喧嘩の対処法】

です。

「いじめはよくない」
「やめなさい」
「相手はどう思うと思う?」

など、色々な声がけはあると思いますが、
フィンランドのある先生は、

「相手が幸福になるにはどうしたらいいと思う?」

と声がけしていたそうです。
単にその場を切り抜けるのではなく、

もう一段も二段も高いところから、
自分の行動を深く考えさせる、

素晴らしい寄り添い方だなぁと感じました。

フィンランドでは、
大学で修士号を取った人でないとなれないようで
(短くても6年近く通います)、

国民たちから大きな信頼を得ている職業なのだそうです。

教師一筋、というよりも、
様々な経験をした上で教師に、という方が評価されるようで、
これは僕も共感した考え方です。

様々な特性のある子どもたち(親たち)を導くには、
かなりの知識・技術・経験が求められるのは、ごく自然な気がします。

とは言え、
フィンランドも、
最初からこういう教育現場があったわけではありません。

フィンランドは大国ではありません。
ヨーロッパの小国です。

経済的に厳しい時期も多くあったそうで、
特に1990年代初頭には、いまのギリシャやスペインなどのように経済危機に陥りました。

その時に国が取った選択が、いまの繁栄をもたらしたのです。

それは主に、

・教育にお金をかける

・教育のやり方を抜本的に変える

という2点。

当時の教育大臣が

「これからを生きるのは子どもたちだ!
子どもたちにお金をかけなくてどうする!」

と言って、教育改革を断行したのだそうです。

それから約20年、
いまやPISAではアメリカ、イギリス、フランスなどの大国を尻目に常に上位に位置し、

国民一人辺りのGDPは
日本より約100万円多い。。。
(しかも、夏休みは6-8週間、16時に帰宅です!!)

教育改革の種が見事に実を結んでいるようです。

高坂さんは

「危機的状況に陥ったときに、人は何を選択するのでしょうか?
その時にとった選択で未来は全く違ったものになります。

日本と一概に比較はできませんが、
同じような経済危機に陥ったとき、
同じような【愛情と決意】の選択ができるでしょうか?」

とおっしゃっていました。

「最初から成功していたわけではなく、
危機的状況を改善するために努力したんです」

フィンランドのプロセスから、
私たち日本人が学べるところがたくさんありそうです。

ますます、北欧に行くのが楽しみになりました!!!

引き続き、北欧プロジェクトでは
ご協力いただける方を募集しています。
ご興味ございましたらぜひ、こちらをお読みください!

★北欧プロジェクトをヘルプしていただける方を募集!
http://www.umareru.jp/umareru/nordic-tour.html

監督・父
豪田トモ

spacer
image

カテゴリ

spacer
image
spacer
image

月別 アーカイブ