毎年恒例(?)の昨年・2015年度に観た映画&テレビで
個人的に良かったなぁと思う作品を
ご紹介させていただきまーす(5点満点のうち、4点と5点のもの)。
※ 2015年1月から2015年12月末日までに観たものをご紹介しています。
※ 2015年に「公開」したものではなく、「鑑賞」したものです。
No. 1 「あん」
「時給300円でいいから雇ってくれ」と頼んで来た不思議な老女と
どら焼き屋の店長の心の交流を描いた感動作。
『ずっと、いっしょ。』でナレーションをしていただいた
樹木希林さんの主演作ですが、
これはめちゃめちゃ良かったです。
日本人にしか作れない、
河瀬直美監督にしか作れない、
樹木希林さんでしか作れない、
ここ数十年の邦画で最も好きな映画になりそうです☆
河瀬さんの作品の中では最大のヒット作になったようですが、
「あん」が大成功した理由は、
希林さんの演技や河瀬さんの演出の他、
最も寄与したのではないかと個人的に思っているのは「ストーリー作り」。
本格的に解説するとえらい長くなってしまうので簡単に書きますが、
この作品の脚本は、
長年、映画やテレビ、ゲーム、舞台など様々な業界で研究されてきた
「ストーリー作り」が最高峰の形で表現されています。
まるで脚本の教科書としても使えるような、素晴らしい構成です。
このしっかりとした骨組みに、
希林さん、永瀬さんの演技、
そしてそれを引き出しつつ、独自の世界観で演出・表現した
河瀬監督の眼力がうまく肉付けされて、
「あん」という「宇宙」を作っています。
河瀬監督とは2010年に『うまれる』を公開した時に
対談させていただく機会がありましたが、
その時に「作家性がない」とビシッと言われました。
「あん」を観て、河瀬さんが僕に言いたかった事が
とっても良く分かりました。
なおみかんとく、
貴重なアドバイスをありがとうございました☆
僕ももうちょっと頑張ってみますっ。
世界に通用するジャズドラマーになろうと夢見る青年と、
完璧な演奏を引き出すためには罵声を浴びせ、暴力をも辞さない
鬼教師の対決と交流を描いた快作。
ストーリー良し、
役者良し、
映像・編集良し、
そして最後のどんでん返しがすごく気持ちいい。
夢を実現するという事を、こういう形で描いた作品はなかったですね。
No. 3「博士と彼女のセオリー」
ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病を抱えながらも、
現代の宇宙論に多大な影響を与える研究をし続ける
天才科学者スティーブン・ホーキング博士の半生を描いた作品。
演技、映像、脚本、すべてがハイレベルで、
宇宙観に共感できるところも多々あって、
すごく良かったです。
ホーキング博士を演じたエディ・レッドメインが
アカデミー賞主演男優賞に輝きましたが、ナットク!
エンディングは「『うまれる』のオープニングを観たんじゃない?」
という構成で、親近感がありました(笑)。
予算規模が全く違いますね(^^;。
ALSについてはノルウェーで頑張っている人を知っているので、
人ごとではありませんでした。
「ノルウェーのALS患者さん家族のお話」
http://www.umareru.jp/blog/2015/03/als.html
http://www.umareru.jp/blog/2015/07/post-1668.html
50年前、3歳の息子を強制的に養子に出されてしまった女性が、
偶然知り合ったジャーナリストとともに息子探しの旅に出る、という話ですが、
これはめちゃめちゃいいです!
母親である事、その強さ、優しさをジュディ・デンチが表現し、
その強すぎるエネルギーをスティーブン・クーガンが
笑いによってうまくバランスを取り、
とっても笑えて泣ける作品に仕上がっています。
スティーブン・フリアーズ監督、見事!!
No. 5「天空の蜂」
http://www.umareru.jp/blog/2015/08/post-1679.html
文句なく「面白い!」と思った、久しぶりの日本製娯楽映画。
原発をモチーフにしていますが、
老若男女が楽しみつつ、深く考えるきっかけになる作品です。
これを作った人たちはホントーに偉い!!
その他、面白かった、もしくは作品として一見の価値ありの
映画・テレビを以下にご紹介しまーす。
※ 順不同です。
■ 洋画
宮廷画家ゴヤは見た
ブルー・ジャスミン
アメリカン・スナイパー
フライト・ゲーム
ゴーン・ガール
オレンジと太陽
her
インターステラー
ジャージーボーイズ
イミテーション・ゲーム
ウェイバック
マッドマックス 怒りのデス・ロード
アバウト・タイム
人生、サイコー!
あと1センチの恋
シンプルシモン
おみおくりの作法
はじまりのうた BEGIN AGAIN
パパが遺した物語
■ 邦画
永遠の0 (http://www.umareru.jp/blog/2015/03/0.html)
かぐや姫の物語
蜩ノ記
きみはいい子
くちびるに歌を
そこのみにて光輝く
パレード
■ ドキュメンタリー
みんなの学校 (http://www.umareru.jp/blog/2015/02/post-1576.html)
■ アニメ
カラフル
■ テレビ
SMASH シーズン1
HOMELAND/ホームランド シーズン4
コウノドリ (http://www.umareru.jp/blog/2015/11/post-1726.html)
どの作品も作り手が一生懸命、魂を込めて作られた事が伺えます!
参考になれば、幸いです。
これまでのおススメ映画はコチラからご参考くださーい。
★ 2014年のベスト映画
http://www.umareru.jp/blog/2015/01/2014-1.html
★ 2013年のベスト映画
http://www.umareru.jp/blog/2013/12/2013-4.html
★ 2012年のベスト映画
http://www.umareru.jp/blog/2013/01/2012.html
★ 2011年のベスト映画
http://www.umareru.jp/blog/2012/01/2011.html
★ 2010年のベスト映画
http://www.umareru.jp/blog/2011/01/2010-4.html
監督・父
豪田トモ