今日は、1作目の映画『うまれる』に登場していただいた
椿ちゃんの命日です。
椿ちゃんは、出産予定日にお腹の中で旅立ちました。
その悲しみ、苦しみ、
そして、そこからのご夫婦の学び、気づきを
映画から感じ取っていただければ、、、と思って作らせていただきました。
僕は『うまれる』を作り始めるまで、
妊娠・出産・育児に全く興味がなかったので、
流産・死産についても一切の知識がありませんでした。
しかし、椿ちゃんご家族やその他の同じご経験をされた方々の
取材・撮影を通して、人生観が変わりました。
特に僕にとって大きな学びになったのは、
【究極の苦しみ・悲しみは削除できない】
という事です。
辛い経験というものは、
どうしても記憶から消して「無かった事」にしたいと思うのが人間ですが、
「我が子を亡くす」という「究極の苦しみ・悲しみ」は
消そうにも消せるものではないんですね。
だから『うまれる』に出てくださった椿ちゃんご家族は
【共に生きる】
という選択をされていらっしゃって、
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肉体はここにはいないけれど、
心の中で一緒に生活する・年を重ねる
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という考え方に、とても感動しました。
椿ちゃんの「生き様」を記録させていただいたご縁から、
【3月28日は「天使ちゃんの日」】
と名付け、
この日は、すべての赤ちゃん、そして見送ったママ・パパ
それを支えてくださった産科医・助産師さんなど様々な人たちに
想いを馳せる日にしています。
改めて、
映画でご紹介した、産科医・鮫島浩二先生の
「天国郵便局からの便り」をお送りします。
椿ちゃんを亡くし、嘆き悲しむご両親に、
先生が個人的にお送りした、想像上の「お手紙」です。
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天国を出発する前、神様から
「お父さんたちと一緒にいる時間は短いですよ。
それでも行きますか?」
と聞かれたとき、本当にショックで、悩みました。
しかし、
あなたたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、
地上に降りる決心をしました。
たとえ一緒にいる
時間は短くてもあなたたちの子どもに数えられたかったからです。
そして
私の夢はかなえられました。
いまわたしは、あなたたちと共に過ごした、短いけれども
楽しかった日々に思いを馴せ、
わたしに続き、あなたたちの家族になりたいという
きょうだいたちにあなたたちのことを自慢する日々です。
わたしは親戚のみんなといっしょに元気にしていますので、
もうこれ以上悲しまないでください。
そして心から、
「わたしの選びは正しかった」
と言わせてください。
わたしは永遠にあなたたちの子どもです。
そのことを私は誇りに思っています。
つばきより
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☆ 映画『うまれる』の劇中歌、
天使ママに捧げるアニメ「泣いていいよ」はYoutubeでご覧いただけます。