口唇口蓋裂という障害を持って生まれました。
いじめや偏見も沢山ありましたが親は気づいてくれませんでした。
なぜ病名を教えてくれなかったのか、両親に聞いた事がありましたが、
父は「何のこと?」と、とぼけられてしまいました。
その結果、治療の痛み、苦しみや辛さ、
いじめや偏見に対しても自分だけで立ち向かわなければいけないと思い、
親には心を開かなくなりました。
『うまれる』を見て、
出産シーンで助産師さんが「生まれてきてくれてありがとう」と言う
感動シーン全然感動できず、逆にショックを受けました。
理由を考えたところ、自分が生まれてきた時、そう思ってもらえたのか不安、
という気持ちがあって、ショックを受けたんだと思いました。
自分は「生まれてきてくれてありがとう」と言って欲しかったんだ、
と気づいたので、
言ってもらえないなら先に自分から言おう、と思いました。
36歳の誕生日に両親にメールで伝えました。
『うまれる』の自主上映会もすることになり、
自分の障害のこと、親との軋轢のことを取材で話す機会があったので、
両親と腹を割って話し合いました。
上映終了直後に、スタッフの方々がサプライズを仕掛けて下さり、
母にマイクが渡って、初めて、「生まれてきてくれてありがとう」と言ってもらう事が出来ました。
記録カメラには、それを泣きながら見ている父が写っていました。
上映会後、
ひと月半後に付き合い始めた男性とスピード婚をして今に至っています。
以前はいじめの影響で男性が苦手でした。
とは言え、愛着障害を本当に乗り越えられたか分かるのは、
今後のパートナーとの関係をみないと分からないと思います。
両親や周囲の方々、そして『うまれる』を通じて頂いた愛情に感謝しています。
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