体験談より:死産した息子からのメッセージ

妊娠18週7dで子宮内胎児死亡と診断され、
本日20週1d、第2子の男の子を出産しました。

第1子女の子を得るまで結婚後7年かかりました。

それまでに化学流産、6週稽留流産、体外受精2回目で
10週心拍停止初期流産と3度流産を経験しました。

3度目の流産時、結婚が34歳と遅かったのに
不妊治療専門病院へステップアップするのが遅かったせいだと
不勉強であったことを後悔しましたが、

もうとにかくやれるだけやろうと覚悟を決め、
4度目の顕微受精で妊娠、
その後順調に第1子が産まれてくれました。

一人目が産まれるまでは、年齢も42歳だし、
一人でもいてくれれば十分と思っていたのですが、

いざ健康に産まれてくれると子供がかわいくて、
この子に弟妹を、もう一回お産がしたい、と欲が出てしまいました。

娘を産む前に不育症の検査は陰性だが、
両卵管閉塞で自然妊娠は無理であることが分かったので、

体外受精しか方法はなく、
それも2、3回までにしようとリミットを決め
ダメ元で再チャレンジを始めました。

奇跡的に再チャレンジ2度目の顕微受精で
この度の妊娠に至りました。

6、7週と心拍が不安定で心配だったのを乗り越え、
9週には出血し切迫流産との診断されるも心拍は強くなり、
10週には念願の二度目の母子手帳を受け取りました。

もともともし妊娠できたら、高齢なことをふまえ、
娘の時にはしなかった染色体検査をしようと考えていました。

しかしなんとなく、娘が産まれたこと、
色々乗り越え母子手帳も無事交付されたことで

もう妊娠出産についての厄払いは出来ている、
この子を安心して産むための検査だという自信を持っていました。

が、検査前の12週、突然後頸浮腫が指摘されました。

8mmと厚く、染色体異常の可能性が高い、
本来受けるつもりだと聞いていたけど本当に検査は受けるべきだ、
と医師から言われました。

浮腫の強さから不安を感じ、
NIPTはとばして16週に羊水検査を受けました。

そして、結果待ちまでの18週妊婦健診時に
心拍が止まっていて、その後18トリソミーであったことを告げられました。

男児だったので、
産まれるまでに淘汰される確率が高かったことも分かりました。

染色体異常の可能性を指摘されてから、
一番怖かったのは「中絶を選ぶこと」でした。

不妊治療しといてなんていう本末転倒っぷり?という思いと、
でもクリスマスも病室で点滴に繋がれている小児の姿を見ると
我が子にその処置をさせてまで生き永らえさせるのは親のエゴなのか...
など、ぐるぐる正解のない悩みにつきまとわされました。

こんななら、妊娠しなきゃ良かった、
初期で流産すれば良かったとひどいことを思っていました。

そんな中、ひっそりと息子は自らの心拍を停めてしまいました。

きっと私達夫婦が悩む姿、
また今いる孫を一番大切にしたい祖母と母の喧嘩を見たくなかったんだろうと思います。

息子に気を遣わせてしまった、
ごめん、ごめんねとお腹に謝りました。

何も出来なかったお詫びに
せめて名前をプレゼントしようと、
お父さんと「颯太朗」と決めました。

颯ちゃんは本当に親思いで、
出産も順調で2日かけて子宮口を開き、
3日目に生理痛くらいの陣痛で本当にするん、と出てくれました。

おうちで待ってるお姉ちゃんの為にも、
母体のためにも、申し訳ないくらい何の障害もないお産でした。

心拍が止まってから長くお腹にいたせいか、
新生児とは違う色形で、水分が多く

お産前に手縫いした帽子、ベビー服、
オムツカバーも着せれずな体の脆さですが、
しっかりとお顔があり、少し開いた口が可愛いらしいです。

そして、エコーではなく
はっきりと目視で頸部浮腫を見ることで、
生きるのは無理だったんだなと現実を受け入れることが出来ました。

手形足形、臍の緒など彼自身のものを残すことが出来なかったのですが、
また次帰ってくるから!というメッセージじゃないかと思いたいです。

何より、2歳前やんちゃしだした娘に手を焼きイライラしていた私に
「子供を大事に育てるって言ってなかった?健康であればいいっていうの、忘れたの?」と
浮腫があることでたしなめてくれた気がします。

赤ちゃんいるよ、かわいーねーと言って、
止められなかったオッパイを弟が出来るとあっさり卒乳したお姉ちゃん。

そして、心拍停止しただろう頃から
また赤ちゃんいないよ、とオッパイをねだりだしたことから、

ああ、姉弟はきっとお話出来てたんじゃないか、
二人ともお互いを思いあってたかなと
妊娠しないと体験できない幸せで不思議なエピソードまで
残してくれました。

二度も出産出来て、赤ちゃんとして姿も見れて、
涙はいっぱい出るけれど、本当に会えて良かった。

そして、ここに投稿する方々のお話から励まされ慰められたので、
お礼のつもりで私も参加しました。

颯ちゃん、皆さん、ありがとう。

投稿者:まこねこさん

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★ 映画『うまれる』の体験談より
http://www.umareru.jp/experience/

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