不妊治療と特別養子縁組。
当事者の物語をここまで丁寧に描いた作品はないんじゃないかなぁー。
さすがです!
実は
数年前、
僕らはこの両方のテーマを映画にしたいと思って
細かく取材をしていて
(残念ながらドキュメンタリーではなかなか難しく、映画にはなりませんでしたが)、
不妊症・不育症の方々、
養親さん、
里親さん、
何十人にも会い、
映画の中にも出てきたような養子縁組のセミナーにも何度も参加しました。
・子供が授からないこと
・子供が生まれても諦めざる得ないこと
・子供を手放した母親が適切なサポートを受けられないと、どういう結末になるのか
など、
映画の中で描かれている事は、
非常にリアリティーがありました。
たぶん、劇中に出てくる養子縁組斡旋団体の説明会で登場するご家族は、
本当に特別養子縁組で結ばれた家族なんじゃないかな、と思います。
ドキュメンタリー監督でもある河瀬さんらしさが出ていて、
とてもリアルでした。
それだけでも、見る価値がある。
個人的にはいくつか「?」となるストーリー展開があって、
その点はちょっとイライラしたんだけれど
(笑、細かくは下のネタバレを見てください)、
それでも、
映画が描いているテーマ、メッセージ、映像、
そして役者さんたちの演技は
超一級品です。
見るべし!
<以下ネタバレあり>
僕的によく分からなかったのは、
後半、生みの親と名乗る女性が
「子どもを返してほしい、でなければお金をください」と電話をかけてきて
ちょっとサスペンス要素が加わってくるのですが、
主人公の養親が、その公衆電話からかけてきた女性を家に呼んでしまいます(!!)。
「子どもを返して欲しい」と言ってくるような人をどうして家に入れるか?(笑)
しかも、そんな人と会うのに、
子どもが帰ってきて鉢合わせる可能性のある時間にするか!?
と思ってしまいました。
(原作を読んでいないので勝手に言っていますが(^^;)
また、「仕事に来ない」という理由だけで、
忙しい警察が二人組で、一人の少女を捜索するのかなぁ?
「ひかりがさとこに会った」ことを警察はどうして知っているのかなぁ?
最後のシーンで、
その警察でも見つけられなかったひかりを
養母・さとこが走って見つけて、子どもと3人で会うシーン。
どうやって見つけたんだーーー!?(笑)
などなど。
生みの親側の視点からも丁寧に描いているという点では、
本当に素晴らしい!
ので、ちょっともったい部分もあった気がします。
とはいえ、
とはいえ、
それでも、見る価値は十分にある秀作だと思います!
監督・父
豪田トモ
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