ちょっと前の話なんですが、
奥さんと記念日に、銀座の高級フレンチに行った時のこと。
もう全部美味しくて、最高に満足してたんだけど、
何皿目かで、若くてまだ経験の浅そうな男性が、魚料理を運んできた。
きっと経験を積むために
表に出されたんでしょう。
緊張していたようで、
右手と右足が同時に前に出つつ、
美しい皿が小刻みにカタカタと震えていました。
そして彼の口から出た白身魚の名前に、
一瞬、夫婦で顔を見合わせたのです。
「こ、ここ、こちら......、"ササキ"でございます」
ササキ???
え、佐々木???
ささき......。
「いさき」の間違い??
「ササキ」と言う名前の魚なんて聞いたことないけど、
「スズキ」はある。
ここは銀座だし、ちょっと高いレストランだし......、
皆さんも同じ状況になったらどうします?
まあ、そーゆー魚もあるのかな?
と思いつつも、聞き間違いかとも思ったので
「イサキじゃなくて、ササキですか?」
と聞くと
「はい、ササキでございます」
と言う。
もしかしたら緊張しすぎて
自分の名前を言っちゃってるパターンかと思ったけど、
この若手の名前は◎◎さんと言う。
「へー、そんな魚もあるんですね〜」と答えると、
若者は堅苦しくお辞儀をして、右手と右足を同時に前方に出しながら、
キッチンに戻っていった。
奥さんと「ササキだって」と目を丸くさせながら
食べたら、これが抜群に美味い!!
ササキ!!
いいね!!
その後、それまでサービスをしていただいた方が
通りがかったので、
「これって"ササキ"って言うんですか?」
と聞いてみると、
怪訝な顔をして
「え......と......、そちらは、"サワラ"でございます」
と。
なぬ。。。
ササキじゃなかった(笑)。
「さっき、運んできた方に"ササキ"って言われたんですけど」
と笑いながら伝えると、
サービサーの方は僕に合わせて笑いながら、
「ササキと言う魚はございません」
とのことでした。
そこでふと浮かんだのが「水曜日のダウンタウン」的な次の説。
「そこそこの高級レストランで
名の知らぬ食材が出てきても指摘できない節」。
どうでしょう?
蝶ネクタイした人に
「こちら、田中でございます」
「こちら、旬の加藤でございます」
「こちら、15日間、熟成した山本でございます」
とか言われても分からなそうじゃない?(笑)
「こちら、オランダから取り寄せたゴーダと言うチーズです」
あ...これはあるか......。
監督・父
豪田トモ
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