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ずっと、いっしょ。

未だ、限りある資源を争う戦争は繰り返され、食糧不足や環境破壊が刻々と進んでいる現代。
資本主義・拝金主義の中で、二極化も一層深刻化しています。
しかし、その物質社会に対して、虚無感を感じている人たちが増えているのも事実なのではないでしょうか。
愛情や感動、家族、友情、など、目に見えない心のつながりに、より幸せを感じる人が増えてきています。

育児をするパパ「イクメン」が注目を集める一方、虐待や産後ウツ、育児放棄などの問題も報道され、精神的な障害を持ってしまった人たちや自殺や引きこもりも増える一方です。

どうしたら人は満たされるのか?
本当の幸せとは?
私たちはどこからきて、どこにいくのか

すべての人はみな、何らかの役割を持って、お母さんのおなかから産まれてくると言います。
そして、この地球上の人全てが、3億個の中から選ばれた1つの精子が受精した、たった0.13ミリの小さな小さな受精卵から始まった「奇跡の存在」です。
「うまれる」は、妊娠・出産・育児をテーマに、命の尊さ、自分自身の原点、家族の絆、人とのつながり、そして生きることを考えるドキュメンタリー映画です。
うんでくれて、うまれてくれてありがとうと、涙できる映画です。

【映画「うまれる」では以下のテーマを取り上げる予定です】

 

■胎内記憶

本作では、「子供はママとパパを選んで産まれてくる」という胎内記憶を、科学的に論ずるのではなく、ポジティブなメッセージとして扱っていきたいと思っています。

お腹の中にいる時の記憶や、お母さんのお腹に来る前の記憶を持つ子供たちが3歳前後で30%前後いると聞きます。

 

「雲の上からお父さんとお母さんを選んで来た」

 

と言うんです。

信じられない話ですよね!
中には全く受け付けない方もいらっしゃるかと思います。

でも、私たちも、何人もの胎内記憶を持つ子供たちに出会いました。
信じるしかないと思える場合がほとんどなのですが、何だか本当かなと思える場合もあります。

でも、正直、どちらでも良いと思っています。
大切なのは、そこから何を感じるか、どんなメッセージを受け取るか、という事ではないかと思います。

実際に、「お母さんが綺麗だったから来たんだよ。」な~んて子供に言われたら、お母さんはどんな気持ちになるのでしょう?


「この子が産まれてきてくれて本当によかった」
「育児は大変だけど、頑張っていこう」


こんな風に思われる方が多いのではないでしょうか?

何が正しくて何が悪いのか、何が本当で何が嘘なのか、現代の世の中では、すべてに明確な答えを見出す事は難しくなってきています。

でも、あなたを傷つけず、勇気付け、癒し、暖かい気持ちにさせてくれる。。。。。そして何より。愛しているよ、好きだよ、大切だよ、、、こんなメッセージに科学的根拠は必要ないと信じています。

 

 

■男性パートナーの役割

本作では、男性たちの妊娠・出産における役割についても描いていきたいと思っています。
ハッキリ言って、男性は恐ろしいほど、妊娠・出産に関する事を知りません(笑)。

女性は自分の身体に色々な変化が起きますし、母性本能で自然と「母になること」を意識するかと思いますが、男性は射精ができるようになっても

 

「父になること」

 

がなかなか意識できません。

女性たちはカフェで「いつ頃欲しい?」「どこで産む?」なんて会話はするかもしれませんが、男性たちは居酒屋で「明日、奥さんが出産予定日なんだけど、俺って何したらいいの?」なんて会話はまずしません。

 

どの男性も本当は「いいパパ」になりたい。
でも、何をしたらいいかサッパリ分からないのです。

妊娠・出産と言うと、男子禁制のような気もするし、出産時のいきみがスゴくて女性として見れなくなるとか、血を見たら卒倒するぜ、なんていうマイナス情報ばっかり聞かされます。

男性は父親の自覚がなかなか持てないでいるのに、妻は体も心もどんどん母親らしくなっていく。

自分が知らないところでどんどん絆を強めて行くから、なんだか自分だけが仲間はずれにされてしまったように感じるし、人によっては「赤ちゃんに妻を取られる」と思ってしまうこともあるようです。

さらに、赤ちゃんが生まれて子育てが始まると、これまでのように気軽に遊びに出かけられなくなるんじゃないか、セックスはできるのか? なんてことも考えてしまう(これ、男にとってはけっこう切実な問題です!)。

こんな自分が果たして、父親という重大な役割を与えられていいんだろうか。自分は一家の大黒柱としてきちんと家族を養っていけるんだろうか。。。
考えるだけで、緊張しますよ、これは(笑)。

一方、妊婦さんは妊娠・出産に際してこんなに心配しなきゃいけない事があるんです。

・ 産みたい?産みたくない?
・ どうやって産むの?
・ どこで産むの?
・ 私にちゃんと育てられるの?
・ 私の体はどうなっていくの?
・ 身体の中で何が起きてるの?
・ つわりの気持ち悪さはいつ終わるの?
・ 仕事は続けられるの?
・ 会社は理解してくれるの?
・ いつ会社へ報告するの?
・ パートナーは支えてくれるの?
・ 父親としての自覚は芽生えてくれるの?
・ 女性として見続けてくれるの?
・ 両親は助けてくれるの?
・ 国のサポートはどんなものがあるの?

 

こんな事をもし独りで解決しなければならないとすると、とてつもないパニックに陥りますっ!

この一大プロジェクトに際して、夫婦でどう協業できるか、その時の取り組みが、後の夫婦関係や育児に大きな影響を与える事も容易に想像できますし、実際にアメリカでは妊娠中の関係がその後の5年間に大きな影響を与えるという統計が出ています。

シングルマザーで産むぞ!と決めたママたちも応援していますが、やっぱり、パートナーのいる方たちであれば、夫婦あっての育児だし、出産なんじゃないかと思うんです。

それに、誰にも教わって来なかったけど、実際に出産に立ち会うと、「産まれる」ってすごーーーーく感動的!
これは地球上の何にも勝る、何者も太刀打ちできないスゴさだと思います。

新しい契約を受注するよりも、どんなに高いビルを作るよりも、はたまた、ピラミッドを作るよりも、こんなにスゴい事ってないと思います。

この感動の瞬間を男性が立ち会えないのは、やっぱり勿体ない!

 

そんな思いから、映画本編の中にも、男性たちが悪戦苦闘したり、大活躍したり、という様子がたくさん出て来ます。
多くの男性は「パパのなり方」が分からないと言いますが、「うまれる」には多くのヒントがつまっていると思います。

 

 

■不妊

「不妊」という言葉が注目を浴びつつあります。
2年間、自然に妊娠しないと「不妊」と呼ばれ、現在の日本には不妊に悩む方が約300万人と言われ、実際に不妊治療に取り組む方々は約40万人と言われています。
なぜ、いま「不妊」がテーマになるのでしょう?
これは80年代から進んだ女性の社会進出にまでさかのぼります。
女性が働く事に目覚め、経済的に自立できる素晴らしい権利を獲得した一方、晩婚化が顕著になってきました。
結婚が遅くなると、それだけ妊娠・出産が遅くなる。

しかし、女性の身体は年齢を重なれば重ねるほど、妊娠しにくくなる、流産や障がい児を産む確率が高まる、という事実は、どこまで社会的にシェアされているでしょうか?
「そんなの聞いてないよ」
という女性は多くいらっしゃると思います。
「仕事が一段落ついたから、そろそろ子供でも。。。」
と思ったものの、
「あれ?なかなか授からないなぁ。。。」

いう方が増えているのです。
国を批判するのは簡単です。
性教育は「産ませない」ためのものでしかなく、「産む」ための教育はなされた事がない、と。
でも、女性が産むという事は、以前は「当然の事」とされ、わざわざ教育するものではないと思われてきました。国だって、まさかこんなに悩む方々がいらっしゃるとは、そこまで想像するのは難しかったのかなと思います。
「不妊」というコンセプトがまだ社会的に認知されていないので、悩みを抱える方々は肩身の狭い思いをされているかもしれません。
「女性として失格なんじゃないか?」
「人間として否定されている気がする。。。」
このような悩みを多くの方が抱えていらっしゃるようです。
すごく辛いです。

私たちは、「不妊は個性」だと言う、鳥取県ミオ・ファティリティ・クリニックの見尾院長のお考えに共感しています。高くジャンプ出来る人がいれば出来ない人もいる、高くジャンプ出来なくても計算は速い人もいる。早く走れる人がいれば走れない人もいる、走れなくてもすごく人に気を使える人もいる。
同じように、子どもがなかなかできない人もいる。
「うまれる」には色々な形があります。
映画の中には、9年間、不妊治療に取り組んだものの、授からず、子どものいない人生を受け入れたご夫婦が登場します。
子ども以外にも社会的に何かを産み出すことで、「うまれる」ことを創り出す女性の輝きもお届けしたいと思っています。

■流産・死産

流産は全妊娠のうち15%くらいに起こり、妊娠22週以降に亡くなる赤ちゃんは4000人前後と言われています。
せっかく来てくれたのに、せっかくお腹の中で成長してくれていたのに、天に帰って赤ちゃんは存在するのです。
誰に起こってもおかしくないものですし、実際、ほとんどの場合は赤ちゃん側に産まれる事が出来ない理由や原因があり、お母さんにはどうしようもない事のようです。

「お産に死はつきもの」

 

とはよく言われる事ですが、私たちはどこまでこれらの事実を理解しているでしょうか?

この哀しみ、苦しみは想像を絶するもの、と想像します。

まだお腹から出て来ていなかったとしても、ほんの短い時間だったかもしれないけれど、お母さんのお腹の中では赤ちゃんは一生懸命生きていたのです。

しかし、流産・死産してしまった赤ちゃんは、社会的にはまだ「産まれていない」ことになっており、流産・死産に対する哀しみ・喪失感はあまりまだ理解されていない部分が多くあるようです。


「まだ若いんだから」
「また頑張れば」


このような「無罪の励まし」に、お母さんは哀しみだけでなく、周りの理解不足に怒りを感じる事も多いと聞きます。

映画「うまれる」には、出産予定日にお子さんをお腹の中で亡くされたご夫婦が登場します。
ご夫婦はどのように、お子さんの死を受け止めたのでしょうか?
そして、赤ちゃんからのメッセージとは何だったのでしょうか?

スタッフ
協力
  • 2010年秋:シネスイッチ銀座他全国ロードショー(予定)
Messsage:「うまれる」の制作にあたって